シン・シティのトレーラーを見てからというもの、どうしてもああいうアクトがやりたくてチコチコと書いている。
とりあえずトレーラーとハンドアウトは完成。

トーキョーN◎VA The Detonation シナリオ「冤罪」

■アクトトレーラー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
そこは、饐えた匂いが漂う黄昏れたバーだ。
窓からはN◎VAの街独特の、橙と赤が交じり合った紫の西日が、バー全体を侵食するように差し込んでいる。
店の中にはカウンターに座っている女性と、物静かにグラスを磨いているバーテンだけだった。
彼女はほつれた前髪を手で弄びながら琥珀色のウイスキーが入ったショットグラスを見つめて、呟いた。
 「この世界に変わらないものなんて無いわ。全てはやがて無くなるのよ。」
 彼女は琥珀色の液体を飲み干すと、空のショットグラスをカウンターに置いて続けた。
 「この酒のようにね。」
 バーテンがグラスを磨く手を止めると、静かに言った。
 「しかし、酒を飲み干しても、ショットグラスは残ります。人が生きて何かをすれば、必ず何かが残りますよ。」
 彼女はショットグラスを指で弾く。爪先のマニキュアは剥げかけていて、彼女がここ数日、身なりを気にすることが出来ないほど何かをしていたのが分る。
 「なら伺うけれど、人を酒の入ったショットグラスに例えると、飲み干した後のショットグラスはなんだと思う?」
 彼女は笑いながら尋ねた。
 バーテンは静かに答えた。
 「スタイル・・・でしょうかね。」
 彼女はバーテンを睨みつけると答えた。
 「違うわ、罰よ。」
 「罰ですか?」
 「そう、罰。」
 「人はただ生まれて生きているだけで罪を犯すわ。罪という酒を飲み干されて死んだ後には、報いという名の罰がショットグラスとなって残るのよ。」
 彼女は無造作にポケットロンを取り出した。画面には無邪気に笑う少年の姿が映っている。
 「弟のために、何人もの人間に罰を与えてきたわ。それも、あと1人で終わる。」
 彼女はカウンターにキャッシュをバラ撒いて、席を立ち上がった。
 バーテンはキャッシュを数えて、
 「お客さん。これじゃ多すぎますよ。」
 「いいわ、お釣りはボトルをキープしてもらえないかしら。あと1人に罰を与えたら飲みに来るわ。ボトル名は「冤罪」でキープしておいて。」
 「わかりました。」
 彼女は振り向かずに強い足取りでバーを出て行った。
 彼女はもうすぐ貴方たち(キャスト)に倒されることを知らない━

トーキョーN◎VA The Detonation 「冤罪」
運命とは、苦しみを作り続ける機械である━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■推奨スタイル
①イヌ:ブラックハウンド機動捜査課
②フェイト:フリーランス
③カタナ:フリーランス
④トーキー:フリーランス
⑤レッガー:藤咲組

■必要な神業
本シナリオではゲストの即死系神業で死亡するのを防ぐ為に2個の防御系神業が必要である。

■キャスト間コネクション
以下の順番で取得すること。
『イヌ』→『フェイト』→『カタナ』→『トーキー』→『レッガー』→『イヌ』

■席順
プレイ開始時にはRLの左隣から以下の順番で着席すること。
『イヌ』→『トーキー』→『フェイト』→『カタナ』→『レッガー』

■シナリオハンドアウト
 各キャストにはプレイ開始時に以下の設定がつくことになる。キャスト作成時にプレイヤーとよく相談すること。
『イヌ』:現在、監獄衛星アズガルドに収監中である。
『フェイト』:姫宮儚と恋人である。男性が望ましい。
『カタナ』:ジェラルドというエグゼグと懇意である。
『トーキー』:N◎VAスポからよく仕事を貰っている。
『レッガー』:藤咲竜二の懐刀である。