タイガー&ドラゴン「芝浜」の回
流石に出来はいい。
元の芝浜から「片方が片方を騙して、騙されたほうが反省し、いい結果に繋がる。」というところと小道具のみ統一で話は新造。
んで1話見ての雑感。まあ話半分で読んで下さい。
実は一番感心したのが最後のシーン。
ラブホテルからめぐみが出てきて虎児とくっついたのが判明するシーンだ。
何故感心したのかを今から説明します。
俺はこのドラマの本筋は落語ではなく、「ホームドラマの再興」ではないかと思った。
まずこのドラマには3つの家族が登場し、家族の顔となる人物が三人いる。
竜二(林家亭の次男で家を継ぐのがイヤになり独立中→家族の継承を拒んだもの。)
銀次郎(新宿流星会の跡取り→家族を継承するもの。)
虎児(天涯孤独→継承するべき家族を喪失しているもの。)
このように三種類の家族の姿がある。
そして三者三様の姿を魅せながら、最終的には虎児が家族を得ることによって、
「家族という絆を喪失した者が新たに家族を得る」
ドラマではないかと思うのだ。
どうして、そう思ったか。
まずは単純に林家亭のシーン(特に家族喧嘩のシーン)がかつてのホームドラマのように
喧嘩→笑いで落とす*1の流れに毎回なっていること。
もう一つは、考えてみて欲しい。
現在において夜のドラマでホームドラマというのは殆ど無い。
特に民放においては、だ。かつて夜のドラマで隆盛を極めたホームドラマというものは
現在ではNHKや、たまに昼ドラで細々とやられる存在になってしまった。
これは「タイガー&ドラゴン」の何かに似てないだろうか。
そう、落語である*2
つまり、このドラマで落語はホームドラマを想起させるガジェットなのだ。
こう考えたときに、虎児がめぐみとくっついたシーンというのは
「オチとしての意外性」と共に「新たに家族を得る出発点」と見ることも出来るわけだ。
二つの機能を効果的に果たしているので感心したのである。
とまあ、ここまで書いたがまだ第1話、残り10話を見て見ないとこの推論が合ってるかどうかはまだ分かりません。
来週は「饅頭怖い」。楽しみだ。