シナリオをそれなりに書いていると

回数をこなすとどうなるかというと、やにおさん(id:yanio)が言うとおりに俺の場合は複雑化するんですよ。

どんなカンジになるかというと、もうアイデアの時点で入り組んだものしか考えられなくなる。

例えば、そういう指摘を受けるまで考えてたN◎VAのアイデアがこれですね。
ハンドアウトの形で記載します。

推奨スタイル:カゲムシャ
コネ:ニケ                スート:クラブ

キミは日々、他人の身代わりを勤めるカゲムシャだ。そんなキミに友人のニケから
「死んでしまった男のカゲムシャを頼みたい。」という依頼があった。
まずは宿主についての情報を得るために、ニケに宿主の死体を見せてもらった時に気が付いた。
同じスタイルだけが理解できる感覚。この死体はカゲムシャだ。

まあ、あくまでアイデアだけのものですので、実際のシナリオにするには色々と工夫するし、書き方も変わってくるのですがこの場合のアイデアの要は「カゲムシャが宿主を調べたら、実はカゲムシャだった。」というものです。

もうこの時点でいくつも入り組んでいる訳ですよ。更にこれがシナリオ通してのワンアイデアだったらまだいいわけですが、
俺の場合は全編通してこの調子。

試しに今年になってから書いたN◎VAのシナリオの文字カウントしてみたら、
16533文字
ちょっと目の前がクラクラしましたw

ここまでくると、このシナリオは「面白い」かもしれないけれど「遊びにくい」シナリオになってる可能性があるわけですよ。

最近常々思うことですが、やっぱシナリオは「遊びやすい」ことが最重要なんですよ。
面白くても「長い」ということはそれだけPLがセッション中にかかる情報処理の負担は大きくなるわけです。*1
複雑化するということは、多くの情報をリソースとして処理するPLは楽しいけど、そういうのが苦手な人には負担な訳です。
ちなみに短いシナリオだと、長いのが好きな人は自分たちで情報を付加してなんとかすることが多いですね。経験則ですが。

そういうわけでアルシャードガイアが出たときは感動したんですよ。
自分でシナリオ造ってみて、付属シナリオとか読んで
「ここまで短くまとめても、面白くなるんだ!」と。
だから最近は心を入れ換えてアルシャードガイアのシナリオ組んでます。単純に面白いシナリオつくる訓練みたいなものです。

あと、今回のやにおさんの日記に書いてある「同じこと」を行う、というのはとても大事なことだと思います。*2
もし、これに「えー。」とか思う人は考えて見てください。

そもそも「好きな話をやりたい」というときには、まず源泉となったシチュエーションやストーリーがある訳です。
そういうのをTRPGでやること自体が
「同じことをTRPGという違う切り口」で行うことなんですよ。

*1:これがセッション中にキャラが手に入れる情報ではなくて、マスターシーンとかで出てくる情報でも同じ、PLが記憶して処理する負担は変わらない

*2:やにおさんはたまにとても凄い視点で大切なことをいうので、俺の中でのキャラのポジションとしては「修羅の門」の徳光支部長に近い。「ワイが誇れるのはこの眼ェや」と言ってた人ね。負けたイグナシオ抱えて「事実上の決勝戦は終わった」と言う負けず嫌いなとこも似てるw